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トップ > 単行本紹介 > 悪足掻きの跡始末 厄介弥三郎

悪足掻きの跡始末 厄介弥三郎/ 佐藤雅美

定価¥1,600円(税別)

悪足掻きの跡始末

厄介弥三郎

佐藤雅美

江戸時代、兄もしくは甥の世話になっている者を厄介と呼んだ。
旗本都築孝蔵厄介、弥三郎の自由を求めた壮絶なる人生の記。

あらすじ

「用心棒の仕事がある。手伝え」
「やばい仕事なのですか」
「やばくはない」
「いただきましょう、その仕事」

兄、都築孝蔵は六百五十石取りだが、親重代の借金があってゆとりはない。弟の弥三郎には、婿養子の口がかかったことはなく、永遠に兄や、兄が死ねば甥の世話になって生きるしかない。幕府役人は公用語に無頓着でかつ無神経だった。俗語をそのまま公用語に使用した。役所の書類に肩書が付されるとき、弥三郎ならたとえば「都築孝蔵厄介」とされた。それに、むっとした。弥三郎は、自らの意志で人生を拓きはじめる。

編集者より

この小説は十五年ほど前、全十章のうち九章まで作者の手によって書き上げられながら、結末をみることなく長く温められていた作品です。物書同心居眠り紋蔵シリーズや八州廻り桑山十兵衛シリーズなど多くの著作で、時代考証の確かさと江戸の経済事情のツボをおさえた揺るぎない筆致で知られている著者ですが、今作では、人のこころの奥底に垣間見える、怒りと悲しみ、意地と勇気を、緻密かつ大胆なストーリーで鮮やかに描いています。十五年の時をへて書かれた終章で、作家は、若き旗本"厄介"弥三郎にどのような結末を与えるのでしょうか。自由を追い求めた弥三郎の壮烈な人生の記、ぜひご期待ください。

著者

佐藤雅美(さとう・まさよし)

昭和十六年、兵庫県生まれ。早稲田大学法学部卒。処女作『大君の通貨』で第四回新田次郎文学賞を受賞。平成六年『恵比寿屋喜兵衛手控え』で第百十回直木賞を受賞する。近著に『知の巨人 荻生徂徠伝』『わけあり師匠事の顛末 物書同心居眠り紋蔵』『関所破り定次郎目籠のお練り 八州廻り桑山十兵衛』がある。

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