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トップ > 単行本紹介 > キッチン戦争

キッチン戦争

定価¥1,600(税別)

キッチン戦争

樋口直哉

日本最高峰の
フランス料理コンクール
「エドワール・ニニョン杯」
若き女性料理人・滝沢葉月の戦いが始まる!

圧倒的な料理への造詣とダイナミックな物語性!
料理人作家・樋口直哉が描き出した、
最高に「美味しい」料理小説の誕生!

あらすじ

隠れ家という名のフレンチ・レストラン『cachette カシェット』。
ある日、オーナーに呼ばれた滝沢葉月は、自分が高名な料理コンクールの一次予選に通過したことを知らされる!? もちろん、葉月は応募していない。実は、葉月が入店する前に、料理長とソーシエが創った料理を、葉月の名前でコンクールに応募していた! 戸惑う葉月……。実は、滝沢葉月の祖父は、戦後はじめて世界的なフランス料理のコンクールで優勝した滝沢征爾だった。オーナーは「女性のシェフが活躍する世界をつくりたい!」という熱い思いを語るが……。その日から、滝沢葉月の格闘が始まった!

 この小説のモチーフには、料理コンクールを選んだ。
 主人公である滝沢葉月は、成り行きでコンクールに出場し戦うことになる。作中に「コンクールの目的は勝つことではない」という言葉が出てくる。それはきっと人生も同じだろう。人生にもコンクールと同じように戦いという側面があることは否定できない。勝つことが目的でないとしたら、何のために僕らは日々を戦うのだろう。葉月はコンクールに臨み、そこで一つの答えのようなものを得る。
 背景として三つの世代を書きたいと思った。敗戦から日本を復興させた初代、それを引き継ぐ経済大国を支えた二代目、そして時に「スケールが小さい」などとよく揶揄される葉月達の世代。たぶん、それぞれの時代に別々の困難さがあって、それをくぐり抜けた結果としての現在がある。 
 僕自身、作家としてデビューしてそれなりの月日が流れた。こうして新しい小説を世に出せるのは必然的と呼べそうな出来事や出会いがあったからだ、と振り返ってみると思う。今、この瞬間に起きていることの意味なんて、誰にもわからない。わからないからこそ人はなにかを吸収し、学んでいくのかもしれない。

樋口直哉

編集者より

まさに樋口直哉でなければ書くことのできない「究極の料理小説」とも言うべき作品の誕生!
自ら作り・味わい・思考し続けた作家だからこそ到達できる世界がここにあります。
エンターテインメント作品としてのスピード感と圧倒的な展開、そしてさまざまなアイデアを盛り込み、精緻なまでに創り込まれたフランス料理の数々!
ぜひこの作品を「味わって」ください。




著者

樋口直哉(ひぐちなおや)

樋口直哉
1981年5月19日、東京都生まれ、静岡県育ち。服部栄養専門学校卒業。
2005年、「さよなら アメリカ」で群像新人文学賞を受賞しデビュー。同作は第133回芥川龍之介賞の候補にもなった。
作家活動とともにフレンチ料理人としても活動し、服部栄養専門学校の外部スタッフとして料理制作や料理雑誌への寄稿なども行っている。
その他の著書に、『月とアルマジロ』『大人ドロップ』(2014年映画化)『星空の下のひなた。』『ヒマワリのキス』『アクアノートとクラゲの涙』『スープの国のお姫様』などがある。

樋口直哉の好評既刊

    なし