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竜と流木

定価¥1,600円(税別)

竜と流木

篠田節子

この島には守り神がいた。

どこで逆鱗に触れたのか?

名手が描く、生物パニックミステリー!



あらすじ

 太平洋に浮かぶ美しい島、ミクロ・タタに、泉の守り神といわれる愛くるしい両生類が棲んでいる。ふっくりとしたピンクの腹、真っ黒なつぶらな瞳。アメリカ軍人の父と日本人の母を持つハーフのジョージは、泉の中でその生き物と戯れた瞬間に虜となった。
ところが、インフラ整備のため、泉がつぶされることになる。その両生類は隣の島に移され、夥しい数の死体となって水面に浮き上がった。同じ頃、父や同僚たちが真っ黒で俊敏なトカゲのようなものに立て続けに襲われ、噛まれてショック状態に陥る。有能だがサバサバした女医のマユミは、そのトカゲは口中に細菌を持っていると告げる。観光客は島を出ていったが、島民たちに逃げる場所はない。広がり続ける被害。しかしこれは始まりに過ぎなかった……。

編集者より

ここが読みどころ! ①
 この作品を一言でいうなら“篠田版・ジュラシック・パーク”。微妙なバランスの上に成り立つ”彼ら”の世界。そこに”僕ら”が軽率かつ善意の介入をしたとき、制御不能の事態が出現! 緻密かつ迫力溢れる筆致で、一気に読まされます。
ここが読みどころ! ②
 主人公のジョージは、女性より両生類を愛する「草食系」。大人になることをずっと留保してきた青年が、自らが引き起こした災厄にどう立ち向かうのか、彼の成長物語でもあり、「通過儀礼」のテーマも見え隠れします。
ここが読みどころ! ③
 新聞連載が決まってから、急遽パラオへ取材に飛びました。のんびりとした島の雰囲気、湿度まで感じるリアルで滴るような風景描写はその賜物です。インターネットが繋がらないとぼやきつつ、物語の骨格はパラオ滞在中にほぼ完成しました。

著者

篠田節子(しのだ・せつこ)

篠田節子(しのだ・せつこ)
1955年東京都生まれ。1990年「絹の変容」で小説すばる新人賞受賞。’97年『ゴサインタン』で山本周五郎賞受賞、『『女たちのジハード』で直木賞受賞。2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞を、’15年 『インドクリスタル』で中央公論文芸賞を受賞。『弥勒』『聖域』『夏の災厄』『長女たち』『となりのセレブたち』『冬の光』など著書多数。広範なテーマを鮮やかに描き出す手腕は評価が高く、ファンも多い。

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