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トップ > 単行本紹介 > 犬死伝 赫ける草莽の志士

犬死伝 赫ける草莽の志士/ 小嵐九八郎

定価¥1,900円(税別)

犬死伝(いぬじにでん)

赫ける草莽の志士(かがやけるそうもうのしし)

小嵐九八郎

「偽官軍」と呼ばれ散っていった幕末の士、相楽総三。年貢半減を標榜しながらも薩長に切り捨てられた、赤報隊の真実を描く長編歴史小説!

あらすじ

「倒幕」と「年貢半減」を目指す小島四郎は、江戸で「青雲隊」を結成。後に京に上って、薩摩藩の西郷吉之助(のちの隆盛)との面会で、江戸の攪乱を頼まれる。四郎はさっそく江戸に戻り、相楽総三と名乗って江戸周辺で強盗・放火を繰り返す。とどめは庄内藩襲撃と江戸城放火。幕府側の反撃に遭い京へ落ち延びるが、東征隊の先鋒隊に任じられ「赤報隊」と命名する。だが東山道を進むうち、自隊が「偽官軍」と呼ばれているとの情報が……。

編集者より

有名な「鳥羽・伏見の戦い」には伏線があったんですね。それが本書にある「赤報隊」であり、「相楽総三」というわけです。もともと薩長は徳川をぶっ潰す気でいた。ところが徳川慶喜の大政奉還というファインプレー(?)によって、公武合体論が台頭。振り上げた拳がおろせなくなった。そこで、策士・西郷隆盛は相楽をそそのかして、幕府軍を江戸で挑発。鳥羽・伏見の戦いにつながり、武力による倒幕が成される。もし相楽がいなければ公武合体の流れとなり、初代首相は徳川家から出たかもしれない、というおもしろい「if」もありえたでしょう。もう一つ心を動かされたのは、相楽が超大金持ちの豪農の息子であったこと。それなのに、「農民救済」を第一の目標に立ちあがった。相楽こそ、真の革命家だったのかもしれません。

著者

小嵐九八郎(こあらし・くはちろう)

1944年、秋田県生まれ。早稲田大学卒業。『鉄塔の泣く街』『清十郎』『おらホの選挙』「風が呼んでる」がそれぞれ直木賞候補に。'95年には『刑務所ものがたり』で吉川英治文学新人賞を受賞。2010年、『真幸くあらば』(講談社文庫)が映画化。他に『蜂起には至らず 新左翼死人列伝』(講談社文庫)『ふぶけども』(小学館)、歌集『明日も迷鳥』(短歌研究社)などがある。近著に『悪武蔵』(講談社)、『天のお父っとなぜに見捨てる』(河出書房新社)『彼方への忘れもの』(アーツ アンド クラフツ)など。また、『我れ、美に殉ず』(講談社)は、伊藤若冲ら江戸時代の絵師を描き注目を集めた。