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トップ > 単行本紹介 > フォークロアの鍵

フォークロアの鍵/ 川瀬七緒

定価¥1,500円(税別)

フォークロアの鍵

川瀬七緒

民俗学研究者の千夏が訪れた老人養護施設には、脱走を
くり返す老女がいた。彼女の発する言葉の断片が、千夏の
探究心を捉える──「おろんくち」とはいったい何なのか!


あらすじ

千夏は民俗学の「口頭伝承」を研究する大学院生。老人の〝消えない記憶″に興味を持ち、認知症グループホーム「風の里」を訪れた。入所者の一人・ルリ子は、夕方になるとホームからの脱走を図る老女。会話が成り立たない彼女の口から発せられた「おろんくち」という言葉に千夏は引っ掛かりを覚え……。

編集者より

著者によれば、巻末の参考文献リストにある『驚きの介護民俗学』という本が、この物語を作るきっかけになったそうです。老人を介護する中で出くわす「消えない記憶」という現象。そこにヒントが横たわっていた。では、その消えない記憶が謎の言葉だったら……。物語では、民俗学を研究する女子大学院生と、ドロップアウトしかけた男子高生が、謎の言葉「おろんくち」に対する包囲網をじわりじわりと狭めていきます。研究対象であるホームグループにいる老人たちのアシストも見逃せません。ある意味で、現代社会の側面を浮き彫りにしているからです。社会で戦力とみなされない人びとの知恵が結集されたとき、ついに「おろんくち」の意味に到達します。そして思いがけない結末。深層心理の世界で謎を解き明かしていく本作品、ぜひお楽しみください。

著者

川瀬七緒(かわせ・ななお)

1970年、福島県生まれ。文化服装学院服装科・デザイン専攻科卒。服飾デザイン会社に就職し、子供服のデザイナーに。デザインのかたわら2007年から小説の創作活動に入り、2011年、『よろずのことに気をつけよ』で第57回江戸川乱歩賞を受賞して作家デビュー。日本では珍しい法医昆虫学を題材にした「法医昆虫学捜査官シリーズ」は『147ヘルツの警鐘』『シンクロニシティ』『水底の棘』『メビウスの守護者』『潮騒のアニマ』の5作となり、根強い人気を誇っている。その他の著書に『女學生奇譚』『桃ノ木坂互助会』がある。

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