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世界の果てのこどもたち

定価¥1600(税別)

世界の果てのこどもたち

中脇初枝

戦時中、高知県から親に連れられて満洲にやってきた珠子。言葉も通じない場所での新しい生活に馴染んでいく中、彼女は朝鮮人の美子(ミジャ)と、恵まれた家庭で育った茉莉と出会う。お互いが何人なのかも知らなかった幼い三人は、あることをきっかけに友情で結ばれる。しかし終戦が訪れ、運命は三人を引きはなす。戦後の日本と中国で、三人は別々の人生を歩むことになった。

たくさんの死を見た。空襲で家族を失った。自分の故郷ではない国で生きていかなければならなかった。
でも、そこにはいつだって、国境を越えた友情があった。

あらすじ

戦時中、高知県から親に連れられて満洲にやってきた珠子(たまこ)。言葉も通じない場所での新しい生活に馴染んでいく中、彼女は朝鮮人の美子(ミジャ)と、恵まれた家庭で育った茉莉(まり)と出会う。お互いが何人なのかも知らなかった幼い三人は、あることをきっかけに友情で結ばれる。しかし終戦が訪れ、運命は三人を引きはなす。珠子は中国残留孤児になり、美子は在日として差別を受け、茉莉は横浜の空襲で家族を失う。戦後の日本と中国で、三人は別々の人生を歩むことになった。

なんという優しい文章で、私たちの苛酷な体験をありのままに書いてくれたことかと、感動した(80代男性 元満州開拓団員)

私たちの気持ちを正確に汲んでくれているこの小説が、多くの日本の方に読まれ、少しでも私たちと日本の方との距離が縮まることを願っています (40代男性 在日三世)

この物語を読んで、一昨年亡くなった祖父に会いたくなりました。もっと話を聞いておけばよかった (20代女性 日本人)

編集者より

 あの戦争は、誰のためのものだったのだろう。
 本書は高知県で育ち、在日のおばあさんに可愛がられた中脇さんが、二十年以上も温めてきた作品です。この作品を書くため、中国にも韓国にも足を運び、数十人の方々にインタビューをしてきた中脇さん。そこには、「あの戦争は何だったのか」という素朴な疑問と、「戦争を知らない私だから書けることがある」という強い覚悟、そして「日本人が、とか、中国人が、とかではなく、三カ国を平等に見つめて書きたい」という、中脇さんの真摯な想いがあります。時には担当編集が根をあげたくなったほど難しいテーマに、中脇さんが一歩も逃げずに真っ正面から立ち向かった作品でもあります。
 映画化された『きみはいい子』で話題の中脇さんですが、本書は著者が自身の作品世界を大きく広げた一冊として、手に取っていただけると幸いです。

著者

中脇初枝(なかわき・はつえ)

1974年徳島県生まれ、高知県育ち。高校在学中に『魚のように』で坊っちゃん文学賞を受賞し、17歳でデビュー。2012年『きみはいい子』で第28坪田譲治文学賞を受賞、第1回静岡書店大賞第1位、第10回本屋大賞第4位。2014年『わたしをみつけて』で第27回山本周五郎賞候補。著書は他に『あかいくま』、『女の子の昔話』、『祈祷師の娘』、『みなそこ』など。

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