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トップ > 単行本紹介 > 終わった人

終わった人/内館牧子

定価¥1,600円(税別)

終わった人

内館牧子

仕事一筋だった男の定年後の姿。

シニア世代の今日的問題であり、現役世代にとっても将来避けられない普遍的テーマを、<シリアスに>、<ユーモラスに>、<リアルに>、そして著者の持ち味である人間観察眼に裏打ちされた<祈りを込めて>描いた長編小説。

あらすじ

大手銀行の出世コースから子会社に出向、転籍させられ、そのまま定年を迎えた田代壮介。仕事一筋だった彼は途方に暮れた。妻は夫との旅行などに乗り気ではない。「まだ俺は成仏していない。どんな仕事でもいいから働きたい」と職探しをするが、取り立てて特技もない定年後の男に職などそうない。妻や娘は「恋でもしたら」などとけしかけるが、気になる女性がいたところで、そう思い通りになるものでもない。
だが、ある人物との出会いが、彼の運命の歯車を回す──。

60代は複雑な存在だ。「終わった人」と烙印を押される一方で、本人は失ったものを取り戻したいと思う「空腹の世代」でもある。著者はその男たちの心理をすべて見通したかのように、完膚なきまでに白日のもとに晒す。
(橋本五郎氏/読売新聞特別編集委員/読売新聞2015年10月25日付)

本書を読み、定年男性たちは頭も心もすっと軽やかになり、元気づけられるだろう。田代壮介の体験は決して無駄ではない。品よく年を重ねてゆく彼に、私は恋してしまったらしい。
(西田小夜子氏/作家・「定年塾」主宰/週刊現代2015年11月14日号)

著者

内館牧子(うちだて・まきこ)

1948年秋田市生まれの東京育ち。武蔵野美術大学卒業後、13年半のOL生活を経て、1988年脚本家としてデビュー。テレビドラマの脚本に「ひらり」(1993年第1回橋田壽賀子賞)、「てやんでえッ!」(1995年文化庁芸術作品賞)、「毛利元就」(1997年NHK大河ドラマ)、「私の青空」(2000年放送文化基金賞)、「塀の中の中学校」(2011年第51回モンテカルロテレビ祭テレビフィルム部門最優秀作品賞およびモナコ赤十字賞)など多数。1995年には日本作詩大賞(唄:小林旭/腕に虹だけ)を受賞するなど幅広く活躍し、著書に小説『十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』『エイジハラスメント』、エッセイ『続 心に愛 唇に毒』『毒唇主義』、新書『カネを積まれても使いたくない日本語』など多数がある。武蔵野美術大学客員教授、ノースアジア大学客員教授、東北大学相撲部総監督、元横綱審議委員、元東京都教育委員、元東日本大震災復興構想会議委員。2003年、大相撲研究のため東北大学大学院入学、2006年修了。その後も研究を続けている。

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