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トップ > 単行本紹介 > 陶炎 古萩李勺光秘聞

陶炎 古萩李勺光秘聞

定価¥1,700円(税別)

陶炎

古萩李勺光秘聞

鳥越碧

萩焼の祖をめぐる、秘められた炎。

朝鮮から連行された陶工・李勺光の、焼物への執念。
その世話係になった志絵の、青年武士・弘太郎への思慕。
毛利家からの連絡役である弘太郎の、恋と芸術との葛藤。
押し隠されたそれぞれの思いは、絡み合って炎と化す!
一人の陶工に身を捧げた女人の運命──戦国の秘恋を描く長編歴史小説!



あらすじ

豊臣秀吉が朝鮮を攻めた文禄の役。後に萩焼の祖となる李勺光は、そのとき朝鮮で捕まり日本に連れてこられた陶工だった。その際、秀吉の命で毛利家がその身を預かることになる。茶器が戦国武将たちに珍重されていた当時、毛利家では彼の造る焼き物を国の特産品とすべく、勺光を捕虜としては別格の待遇で迎えようとした。朝鮮での戦いで夫を亡くしたばかりの志絵を世話係に任命したのだ。志絵は毛利家・三美人の一人と言われ、夜伽も務めなければならないその任命に屈辱すら感じるが、武家の娘として従容と受け入れる。それから、志絵の煩悶がはじまる。毛利家中と勺光をつなぐ連絡係を務める青年武士・弘太郎に一目惚れしてしまったのだ。作品作りに打ち込む陶工と、若き家人との間で揺れ動く志絵の心。時代も大きく動き、関ヶ原の合戦で敗れた毛利家は、八ヵ国から二ヵ国に大幅減封され、勺光の窯場も萩の地へ移動を迫られるが……。

編集者より

「萩焼」は「楽焼」「唐津焼」と並んで有名ですが、始祖が秀吉の時代に朝鮮から連れてこられた捕虜だったとは知りませんでした。ただ、萩焼の資料はあっても、李勺光に関する資料はほとんどないと、著者の鳥越氏から聞きました。そういう意味で本作は、「藩窯の秘史」と言える作品だと思います。また、萩焼のことだけではなく、戦国時代末期から江戸時代初期にかけての毛利家の動静も興味深く、歴史小説ファンも楽しめる一冊ではないでしょうか。

著者

鳥越碧(とりごえ・みどり)

1944年、福岡県北九州市生まれ。同志社女子大学英文科卒業。商社勤務ののち、’90年、尾形光琳の生涯を描いた『雁金屋草紙』で第1回時代小説大賞を受賞。ほかの作品に『あがの夕話』『後朝』『萌がさね』『想ひ草』『蔦かずら』『一葉』『漱石の妻』『兄いもうと 子規庵日記』『花筏 谷崎潤一郎・松子 たゆたう記』『波枕 おりょう秘抄』『建礼門院徳子』『めぐり逢い 新島八重回想記』などがある。また近著『秘恋 日野富子異聞』では、後世に悪女と呼ばれた日野富子の、一生秘した恋と、夫・足利将軍との愛憎を描き切った。

鳥越碧の好評既刊

    なし