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トップ > 単行本紹介 > たそがれどきに見つけたもの

たそがれどきに見つけたもの/朝倉かすみ

定価¥1,500(税別)

たそがれどきに見つけたもの

朝倉かすみ

はっと気付いたら、”いいとし”になっちゃってた大人たち。
でも心のどこかで、「まだ大丈夫、もうちょっといけるーー」と思っている彼らの6編の物語。

あらすじ

もう若くない、まだ若い、そんな複雑な気持ちを抱えた、人生の折り返し地点にきた女と男が抱える様々な問題――家族、仕事、そして恋愛――を切り取る、短編集

「たそがれどきに見つけたもの」――SNSで高校時代の友だちに久しぶりに再会。彼女はまだ、そのときのことを引きずっているようで。

「その日、その夜」――きむ子は思った。(お尻、出したまま死ぬのはいやだなあ)と。


「末成り」――ちょっと話を盛りすぎちゃったかな……ゼンコ姐さん―内田善子は家に帰って、服を脱ぎ濃いめのメイクを落としながら考える

「ホール・ニュー・ワールド」――コンビニのパート先でちょっと話すようになった朴くんに、淡い恋心を抱く智子。朴くんも、やぶさかではないんじゃないかと思っている。

「王子と温泉」――結婚して、子どもが生まれてから初めてのひとり旅。夫と娘に送り出されて行った先は、贔屓にしている”王子”との温泉ツアーだった。

「さようなら、妻」――1985年、6月。妻と初めてふたりきりで会った日。彼女はあじさい柄のワンピースを着ていた。

妻・貴美子も、ミドリと広が出て行き、仕事に邁進する日々を送る。離婚話は自分が拒否しているからもちろん進むはずもない。広の新しい恋人が男だという事実も受け入れられない。

”ふつう”だと思っていたことが、崩れていく。
でも毎日生きていかなくてはならない。
何が自分にとって幸せなのか、何が相手にとって幸せなのか。
それぞれが考える幸せの形。そして家族の形。

編集者より

仕事、家族、恋愛――色んなことが一段落した40代、50代の”おとなたち”の物語は、同じ世代の方はもとより、まだまだその手前の方でも何かしら突き刺さるところがあります。かくいう私も、原稿をいただいて読んでいる最中、なんど「あぁ分かる……」「いたいなぁ……」と思ったことか。
ですが、決して辛かったり、いたいばかりのお話ではなく、思わずくすりとわらってしまうそんなユーモアにも満ちた短編がつまった作品集です。

まだまだそんなの先、と思っている方にも、同世代の方にもぜひ読んで戴きたい一冊です。

著者

朝倉かすみ(あさくら・かすみ)

1960年北海道小樽市生まれ。2003年に「コマドリさんのこと」で第37回北海道新聞文学賞を受賞。04年には「肝、焼ける」で第72回小説現代新人賞を受賞。05年同作で単行本デビュー。09年『田村はまだか』で第30回吉川英治文学新人賞を受賞。『とうへんぼくで、ばかったれ』『てらさふ』『乙女の家』『わたしたちはその赤ん坊を応援することにした』など著作多数。